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現代アートの歩き方

文:石上 城行

投稿日:2009年1月30日(金)

img_4901現代アートって何なんでしょう?

唐突に転がされた鉄の塊や、絵の具をぶちまけたような絵など、理解に苦しむこともしばしばです。

今日は少し、アートを楽しむコツについてお話したいと思います。

一つめのコツは、作品をよくみること。

近づいたり、離れたり、時には匂いをかぐのもよいかもしれません(冗談です)。
このとき注意するポイントは、題名を見ないことです。

二つめは、作品を前にして他人(ひと)と感想を語りあうこと。

他人(ひと)の感想に耳をかたむけると、意外なほど違う見方をしていることに驚かされます。
一通り語りあったあとに、そっと題名を見てみましょう。きっと更に新しい発見があるはずです。

そして三つめのコツは、アートを見るときに“唯一の正解はない”と、心がけておくこと。

たとえどのような解釈があったとしても、それらはすべて正解であると同時に、不正解でもあります。
重要なのは、多様な価値観を肯定しながら自分自身と向きあうことなのです。

 

高度に多様化した現代社会では多くの場合、答えは一つとは限りません。
それぞれの見方や立場によって、どのようにでも解釈することが許されています。
それは辛いことかもしれません。

でも次のように考えることもできます。

例えばここに、何の変哲もない石ころがあったとします。
その石はほとんどの人にとって、何の価値もないでしょう。
しかし、ある人にとっては“大切な想い出”の品かもしれないのです。

“大切な想い出”

大切と感じることができる心、その感性を育てていくことが現代アートを楽しむ本当の目的なのかもしれません。そう考えると、なんだかわくわくしてきませんか?

さあ、まちを散策しながら、アートを存分に楽しんでみましょう!

石上 城行

1968年生まれ。東京芸術大学大学院修了。彫刻家。大学院在学中より、現代的な視点で創り出す人物像の発表活動を行ってきた。 2000年、島根県へ拠点を移動。これまでの活動に加え、広く地域社会と芸術の融合を目的とするプロジェクトへ 積極的に参加することとなる。現在、島根大学教育学部美術研究室准教授。「地元の芸術家による展覧会」に出展。 http://