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展覧会レポート

文:佐野 行徳

投稿日:2009年2月4日(水)

先日島根県立美術館で開催されている「版!ー魅惑の近現代版画ー」を観に行ってきました。img_5379

なにを隠そう私もこの展覧会のテーマである「版」を使って作品を制作しているので、今回の展示には以前から期待大(゜∇゜)。
さまざまな時代の版画をこれだけ一度に見られる機会は少なく、少々興奮気味で展示室に入り、くまなく作品に見入ってしまいましたw

「魅惑の・・」とサブタイトルがあるように、展示された作品はすべて直接描くのではなく、版を使って「刷る」ことで生まれる独特な画面が魅力を醸し出しています。
しかし、ひとくちに「版画」と言っても作者や技法によってその表情は実にさまざま。
例えば浜口陽三の緻密な銅版画はまるでビロードのようにやわらかな質感で、描かれた静物を思わず触ってみたくなります(もちろん画面を触っちゃダメですが。。)。
またそれとは対照的に、地元松江出身の平塚運一の木版画はシンプルな形や線によって描かれ、力強さと素朴さをたたえています。

版画を制作する者として、版を介して生み出される作品にはこんなにも豊かな表情があり、その技法の持つ奥深さをこの展覧会で改めて気づかされました。と同時に、「今度このやり方試してみようかな?」と思う発見もいくつかあり、版画家の諸先輩方にいいネタをいただきましたw(-^〇^-)

会期は今月23日(月)まで。もし宍道湖で夕日をご覧になる際には、是非美術館で版の魅力を体感してみてください。

P.S. 浜田知明の銅版画『いらいらB』を探せ!

佐野 行徳

1972年生まれ。岡山大学大学院修了。美術作家。松江を拠点に平面、立体、インスタレーションなどの作品を制作。地元の他、東京、岡山等で個展、グループ展を中心に作品の発表を続けている。近年では「けしき(景色/気色)」をテーマに、主にコラグラフ(凹版画)の手法を取り入れたモノタイプの版画を中心に作品を展開している。「地元の芸術家による展覧会」に出展。 http://